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2017-02-25

【新入荷】コスタリカ ドン・オスカル エル・ポトレロ レッドハニー

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ここしばらく使っていたナチュラルのコスタリカが
あんまり自分の好みと合わなかったので銘柄を変更することにしました。
ポテンシャルは感じる豆だったんだけどなぁ・・・。
どうにも線が細いというか個性の強さを感じることができませんでした。
まあ、自分の焙煎に合わなかったという可能性もあるので、
ダメなものはダメと切り捨てる決断も時には必要です。

で、心機一転。
白羽の矢を立てたコスタリカがタイトルにもある通り

「コスタリカ ドン・オスカル エル・ポトレロ レッドハニー」

です。名前長っ!
とは言え、
名前が長いのにもちゃんと意味があります。

  • コスタリカ → 生産国名です。
  • ドン・オスカル → 「ドン・オスカル・ミル」。精製処理施設名です。
  • エル・ポトレロ → 「エル・ポトレロ農園」。農園名です。
  • レッドハニー → 精製方法です。

農園名はともかく、なんでわざわざ精製処理施設(ミル)の名前を入れるのかというと、
コスタリカでは近年「マイクロミル」と呼ばれる小規模精製施設が増えてきており、
その施設ごとに処理方法にこだわりを持ち、独自の風味を生み出しすことに成功しています。

ざっくり日本の牛乳市場に置き換えて表現すると、
酪農家が搾った牛乳をJA全農の大規模加工施設に持ち込むのではなく、
独自の加工場で処理を行いオリジナルブランドの牛乳を生産するのに近いと思います。
大規模に均一に加工された牛乳よりも〇〇牧場の牛乳の方が
味が濃くておいしかったりするじゃないですか?あれと大体一緒です。

つまり同じコーヒー豆でも
精製施設の技術によってコーヒーの味わいが大きく変わるため、
ミルの名前を表記することに大きな意味があるというわけです。

コスタリカの場合、精製方法がちょっと他の国とは変わっていて、
「ハニープロセス」と呼ばれる精製方法がよく行われています。
コーヒーに詳しい方なら「パルプドナチュラル」と呼ばれる
精製方法をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
これは収穫後のコーヒー豆をパルパーと呼ばれる機械に入れて
外皮と果肉の大部分を除去してから乾燥させる精製のことですが、
ハニープロセスも基本的には同じ工程で精製します。

では「パルプドナチュラル」と「ハニープロセス」、
どうして呼び名が違うのかというと、
パルプドナチュラルでは大半を取り除いてしまう果肉部分を、
ハニープロセスでは意図的に残した上で乾燥させています。
こうすることで乾燥時に熟成(発酵)した果肉の風味がコーヒー豆自体に移り、
ハチミツのような甘さと奥行きのある味にすることができるというわけです。

明確な基準はないみたいなのですが、果肉を残す量の多い順に

  • ブラックハニー
  • レッドハニー
  • イエローハニー

などという呼ばれ方をしています。

もちろんこの精製方法にもデメリットはあって、
果肉の発酵によって味を濁らせる発酵豆や欠点豆が多くなってしまう傾向があります。
故にコスタリカ豆を使う場合には生豆状態での
欠点豆のハンドピックも味を向上させる上でかなり重要な作業になります。

まあ、難しいことはさておき、

実際、ここ数年いろんな種類のコスタリカ豆を試してみた結果、
ナチュラルよりも圧倒的にハニープロセスの豆の方が甘みや深みが感じられます。

今回新たに入荷した「ドン・オスカル エル・ポトレロ レッドハニー」は
比較的飲みやすい印象ですが、中深煎りぐらいに仕上げると
プルーンのような甘みとコクを感じることができました。

オンラインショップでの販売もスタートしておりますので、
ぜひ一度お試しください、

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