こういう時にイベントをやるかどうかの判断についての個人的意見
できるだけ感情を抑えた文章を書くつもりですが、かなり怒ってるので後半文章が荒れるかもしれません。あらかじめご承知おきを。
台風19号の被害に関してたくさんのご心配を頂きましてありがとうございます。悟理道珈琲工房はすでに何事もなかったかのように通常営業しております。(クレベール消毒の匂いが残っている事を除けば。)
とはいえ栃木市内は場所によって被害が甚大で再出発をするには物心両面でまだまだ時間がかかるものと思われます。大きな被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げます。
で、そんな被害を受けた栃木市では各種イベントの開催の可否が取り沙汰されているようです。明日は嘉右衛門町で『クラモノ』、山車会館前で『Tochigi Today’s Market』が開催される予定でしたが、主催が「栃木市」の『Tochigi Today’s Market』の方は開催日前日の本日昼過ぎに「中止」という判断が下ったようです。民間主催の『クラモノ』の方は予定通り開催です。まあ、どういうことかというとそういうことです。
悟理道珈琲工房店主である僕個人は、こういう状況下でのこうしたイベントはいくつかの条件さえクリアしていれば「積極的に開催するべき」という考え方です。僕が考えるこういう時のイベント開催のためにクリアするべき条件は2つだけです。
1つは開催場所(イベント会場)が大きな被害を受けていない、もしくは復興のための拠点(ゴミ集積場など)として利用されていないこと。まあこれは当たり前。
2つ目は「出店者の多くが被災していない、もしくは被災していても参加の意志があること」です。
上記2つに当てはまらない場合はたとえ被災地域であっても積極的にイベントを開催して街に活気を生み出すことが大切だと考えています。過度の自粛は経済活動を停滞させるから自粛ムードは自粛すべきというのは東日本大震災のときにも散々言われたことです。
こういうことを書くとステレオタイプ的に「被災者の気持ちを考えたらイベントなんか開催するべきではない」「そんな事をする余裕があるのなら災害復興ボランティアに協力するべきだ」って言う人がいるらしいのですが、少なくとも僕のまわりにはそんな事を言いそうな人はいません。むしろこういう発言は全く関係のない部外者のお約束で、どうしたって一定数は湧いてくるもんです。
で、こうした批判をかわすために何らかの政治的判断が働いてイベントが中止になったのだとしたら、僕はその判断をした人やその命令を受けて躊躇なくこれまでイベントを開催するために尽力してきた現場サイドに開催前日に中止を要請した人達を心から軽蔑します。
台風でこれだけの被害が出て現場サイド(ROCKSIDE MARKETさん)も本体のある宇都宮・大谷の状況が大変な中、上のFacebookの投稿のように栃木市の復興を願って前日まで準備をしてくれていたわけです。投稿から察するに台風の後もイベントは開催という方向で調整が進んでいたものと思われます。その思いを言葉一つで前日にスパッと切り裂く。本当にそこに暮らす人の視線と現場サイドへの信頼を持っていればそんなことは絶対にできないし言えないと思います。
・・・というわけですが、Tochigi Today’s Marketに出店予定だった皆様は現場サイドとクラモノ主催側の尽力によりクラモノの会場の方に場所を移して出店できることになったそうです。本当によかった。
クラモノはとっても素敵な皆さんの手によって作られるとっても素敵なイベントです。「被害があったところに遊びに行っていいのか?」なんて気にせずに、皆様ぜひ遊びにいらしてください。そして蔵の街大通りにも足を運んでいただき悟理道珈琲工房にもお立ち寄りいただければ幸いです。お待ちしております。
意外と抑えた文章で書き切れましたが、実際のところすごく怒ってます。浸水後できるだけ早く復旧作業をしてお店を再開させた自分のことすら否定されたような気持ちですよ。栃木市さん。